昼過ぎ、知人のMさん(父の友人)の家に散歩がてら
届け物をすることになった、Mさんの家まで約1Kくらい、
帰り、回り道をしても一時間くらいと考えていた。Mさんの家に
いくと、奥さんだけだった、Mさんは父の生前よく遊びに来て
くれていたので知っているが、奥さんとは過去2度面識が
あるだけだった、Mさんの家に着くと待ってた様に雷が鳴り
雨が降り、おまけにヒョウまで降ってきた。Mさんちの車庫が
雨宿りの場となった、そこでお茶も頂いた。
Mさんの奥さんは以外や雄弁な人で、そこまで言っちゃて
いいの、って思う位、身内の事なんでも喋る。多分私の事
気遣ってか、病気の事や人間関係の苦労話等、比較の
話を誇張するでもなく、とつとつと、そしてウッスラ涙を
浮かべながら話してくれる。「あんただってきっと・・・・・・」
と慰めてくれる、この人は本当に気のいい人なんだな、と
思った。 雷と雨とヒョウは30分程でやんだ、辺りは雪の
様にうっすら白くなった、「又いつでも、遊びにきやっせな」
奥さんの声を背に、いとまを告げた、妻も少し涙ぐんでいた。
帰り道「人間容易じゃない思いしながら、みんな生きて
いるンだよ、大変だよ生きてくのは」と奥さんの言葉が
よみがえる、さっきの雷のようにズシン、と心に響く、
私はうなずきながら、唇をかみしめた。
空は夏雲のような、あかるい積雲だった。
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